Tuesday, March 10, 2009

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昨日テレビを見ていて、モールス信号と言う声が、僕の耳をかすめた。
モールス信号と聞いたからには、しっかり内容を聞かないといけないと、改めて座りなおした。 その内容は、僕を感動させるに十分であった。
これは皆さんにもお伝えしなければと、このブログの更新をこの内容ですることにした。
本来なら、KWM-2Aのレストア関連のことを書きたいのではあるが、そちらはまったく進展なし。

このタイトルを見て、すぐに僕が書こうとしていることが分かるOMはかなりのものであろう。それに和文モールスもわかる。

さて、その内容であるが、1956年日本で最初の南極越冬隊が昭和基地建設に向かって出発した。第一回目の南極越冬と言えば、程度のいい極寒の南極で人が冬を越せるのかの人体実験みたいなものであったに違いない。
通信手段も衛星通信も無ければインターネットも無かったこの時代、モールス信号による通信が唯一この南極と日本を結ぶ通信手段であったようだ。

越冬隊員は日本の家族から送られてくる、このモールス信号による電報を心待ちにしていたに違いない。モールス信号による電報は短くするようになっていたようだ。どの電文も短い。その中で、一際短く際立っていたものが、越冬隊員大塚正雄さんの奥さんから送られた、今回タイトルにした電文だった。

この、極端に短い「アナタ」の3文字の中に、奥さんが伝えたい気持ちのすべてが込められている。不安や、寂しさや、夫を思う気持ちが。

僕が、家内からこんな電報をもらったら泣き出してしまうに違いない。

働き蜂、ビジネス戦士と言われた、団塊の世代の諸氏、こんな電報を奥さんから送られる自信はおありかな。生憎、僕にはこんな電報を家内から貰える自信は無い。

それに、昨今の携帯電話ではこの感覚は味わえないか。

古き良き時代のロマンを垣間見た。

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